アンケート質問回答公開(2024年度)
TRD工法協会技術セミナーご参加ありがとうございました。
アンケートにご質問ご入力いただいた内容について
各講師からの回答を公開いたします。
公開期間:2024年12月11日~2025年1月末日
2024TRD技術セミナーアンケート質問Q&A
Q.1(基調講演)番外編について、差し支えない範囲で教えて下さい。
今後の設計手法案としてFEM解析による設計の話がございました。これは、「当初設計も含めてFEM解析で設計する」、「施工時の情報化施工のデータを活用した再設計」のどちらの意味合いが大きいのでしょうか。個人的には、後者の方(施工時の情報も活用して設計をより効率化していく)と理解しましたが、この理解でよろしいのでしょうか。
今後の設計手法案としてFEM解析による設計の話がございました。これは、「当初設計も含めてFEM解析で設計する」、「施工時の情報化施工のデータを活用した再設計」のどちらの意味合いが大きいのでしょうか。個人的には、後者の方(施工時の情報も活用して設計をより効率化していく)と理解しましたが、この理解でよろしいのでしょうか。
A.1 講演では、「施工時の情報化施工のデータを活用した再設計」の意味合いが強いです。ただ、FEM解析結果は当初の現行設計法による結果と異なることが多いと思われます。ですので、いずれの設計法を重要視、優先すべきかとの問題が提起されるでしょう。現在の設計基準体系では現行設計法による設計は厳密に言えば必須ではありませんが、実質的必須に近いと思われます。ですので、「情報化施工」目的とは言え、現時点でFEMを優先することは出来ないと思われます。一方で、多様化する改良工法の用途・目的に対応した設計法を全て設定・準備することは困難ですので、いずれFEMによる設計法を採用すること「当初設計も含めてFEM解析で設計する」ことは避けられないと考えます。
Q.2(特別講演)TRD工法の掘削において、超音波測定装置で掘削溝の幅員確認は可能でしょうか。
A.2 基本的には掘削安定液の密度により可否が決まります。実施工では地盤崩壊を生じさせる可能性があるため実施いたしません。今回の試験施工では地盤崩壊しにくい岩盤層であったため、掘削液を清水で希釈して密度を下げて測定しました。
Q.3(特別講演) 超音波装置のセンサーを孔壁中に挿入する際、自沈はできたのでしょうか。
A.3 掘削安定液の密度が関係します。今回の試験施工では、掘削安定液を清水で希釈して密度を下げたため、自沈できました。
Q.4(特別講演) TRD工法を採用した理由を教えて下さい。
A.4 傾斜地盤での施工であることや頁岩の土質性状を考慮して、TRD工法を採用しました。
Q.5(TRD工法協会) 他の地盤改良(例えば凍結工法等)との併用も可能ですか。
Q.6(TRD工法協会) TRD工法協会としてのトラブル事例集および対策方法等の綴りがありますか。
A.6 施工実績やトラブル経験を基に、Q&A集を作成しております。詳細については、ホームページ・協会員にお問い合わせください。
Q.7(TRD工法協会) 掘削補助の観点からエアーを使用していますが、周辺環境を考慮した別の補助対策はありますか。
Q.8(TRD工法協会) TRD工法の施工でソイルセメントへの芯材の建て込みに時間がかかる場合、遅延材を入れる判断基準、どのくらいの時間遅延させることが可能か、ソイルセメントの品質への影響について教えてください。
A.8 遅延材は必要遅延時間、最終強度を考慮した配合試験等により、使用有無・適正添加量を決定します。
Q.9(TRD工法協会) 実績グラフ上の「土留め止水壁」と「TRD止水壁」の違いはあるのでしょうか。
A.9 土留め止水壁は、立坑・開削などの地中連続壁であり、応力材(主にH鋼)を所定の間隔で挿入します。一方TRD止水壁は、遊水池や廃棄物処分場など、応力材を挿入しない遮水のみが目的の地中連続壁を指しています。
Q.10(TRD工法協会) 河川近くの施工において、ソイルセメント流出等の対策はありますか。
Q.11(TRD工法協会) TRD工法採用現場において、ICT活用を発注者より指示されたケースはありますか?また、今後のICT活用については?
Q.12(TRD工法協会) TRDⅢ型の組立・解体ヤードはどの程度必要ですか。
A.12 標準的な組立・解体ヤードは、1,000m2程度(25m×30~40m)必要となります。作業にあたり、ベースマシン・付属部材を配置し、クローラクレーンを相番とします。また、運搬車両とクレーン移動範囲も考慮する必要があります。